「建築界の新生のために、この会館が『処士横議』の場となることを祈る」
株式会社建築家会館は、建築家の前川國男を初代社長とし、1961年に設立されました。
<建築会館の落成によせて>と題する文章で、前川國男は次のように述べています。
「かつて、建築家の存在を理由づけてくれた自由の精神が喪われようとしています。われわれはこのような危機の自覚のうえに、あえて建築家会館の建設にふみきりました。
明治維新は脱藩の「処士横議」によって完遂されたといわれます。建築界の新生のために、この会館が「処士横議」の場となることを心から祈る次第であります。」